オートモーティブ

1588 PTPネットワーク:チュートリアル

オートモーティブ・システムにおいて、高精度なリアルタイムのデータ転送をどう実現するか。オーディオ・ビデオ、モーションセンシング、駐車支援、自動運転などのアプリケーションはすべて、分散型のリアルタイム・データ転送を必要とします。完全な車載イーサネットネットワークへの移行により、CAN及びMOSTシステムから、またポイントツーポイント及びリングトポロジーからの、完全な車載イーサネットネットワークへの移行が、明確な新たな傾向です。これは、正確なデータ転送と新規機能の可能性を維持しながら、イーサネットネットワークが車両の軽量化と接続の簡素化をもたらす利点によるものです。

IEEE 802.1は現在も拡張し続けている標準化であり、正確な同期、決定論的な遅延、および制御された帯域幅などの技術を提供することにより、タイム センシティブ ネットワークのニーズに応える開発を続けています。正確な同期はネットワーク実装の重要な要素の1つで、ネットワーク及びデバイスを介して保証できる同期レベルが高いほど、潜在的な性能が向上します。これは車載システムの安全性において特に重要です。

Precision Time Protocol(PTP)から開発されたgPTPは、イーサネット環境で高精度の時刻同期を実現するソリューションの1つです。PTPは冗長性を付加するための複数クロック・パスなど利点を提供し、フェイルオーバ状態でも正確な時間が維持されます。gPTPはシステム内で数秒以内にロックし正確なタイミングを維持できる論理的なシントナイゼーションテクニックも使用します。これにより車載システムに必要な「ファースト・ターン・オン」機能を容易にします。このメカニズムは、IEEE 802.1AS / AS-REV標準化でさらに定義されています。

PTP for Automotive

タイミング実装のコンプライアンス
標準化に準拠していることを確認するには、導入前にシステムをテストすることが不可欠です。試験は、標準化の準拠とタイミングパフォーマンスに対する4つの重要な側面の確認に役立ちます。

  • ネットワークの相互運用性
    相互運用性は、gPTPネットワークを導入する際の課題の1つです。ネットワークには、全デバイスにわたってPTPプロファイルに互換性が必要です。堅牢なテスト構造により、開発中に発見された設定ミスなどに起因する工数やコスト削減が可能です。

  • 機器固有のタイミングパフォーマンス
    特定のエンドアプリケーションの場合、要件に準拠するには、ネットワーク内、すべてのデバイスでパフォーマンスを検証する必要があります。ネットワーク機器のパフォーマンスを検証し、「定常状態」のタイミング精度を維持するには、評価対象機器の測定精度が要件よりも少なくとも一桁多くなければなりません。

  • 「ネガティブ・コンディション」レスポンスのテスト(例:エラーメッセージ)
    ネットワークでは、プロトコルエラー、タイミング・オフセットなどのネガティブ・コンディションを適切に処理できることが重要ですが、このような条件下で機器がどのように応答するか評価することは困難です。そのためテスト機器は、ネガティブコンディションのシナリオでネットワークのパフォーマンスを検証できるようにシミュレートすることが必要です。

  • タイムエラーのリアルタイム分析
    テスト機器は、評価対象機器の遅延の計算、パス遅延の計算、ネイバーレート比の計算を、ストレステストと共に、同時に解析するリアルタイム・テスト環境を提供します。

Calnex社はどのように役立つか?

PTPフィールドの相互運用性を検証したり、ネットワーク設計を最適化したり、デバイスをネガティブ・コンディションでテストしたり、ラボで実際の条件を再現したりする場合でも、Calnex社ParagonファミリとSentinelが役立ちます。Calnex社の機器は、検証課題に対処し、テストの複雑さを軽減し、有効性を高め、デバイスとネットワークの標準化規格への準拠を最高レベルの精度で検証するように設計されています。